Cogniteは、5月16日に今年2回目となる日本国内のユーザー会「Cogniteユーザー会@東日本」をメズム東京ホテルにて開催しました。今回のユーザー会ではコスモ石油 保全戦略グループ長の吉井清英さんと久保田真実さんが幹事となって、出光興産様とJFEスチール様にCognite Data Fusion(CDF)の活用事例をご紹介頂く2つの個別セッションと、「Change management 〜社内でのCDF普及活動と巻き込み〜」というテーマのもと、出光興産様・日本触媒様・コスモ石油様の3社がどのようにCDFの利活用を社内で促進しているかについてパネルディスカッションが行われました。
1つ目の出光興産様のCDF活用事例セッションでは、生産技術部の荒木 聡史さんにご登壇頂きました。出光興産様は、昨年10月に北海道、千葉、愛知、徳山の4つの製造所でCDFの利用を開始しており、各分野の情報収集・情報共有・コミュニケーションに活用することで60,000時間/年の業務効率改善を見込んでいます。今回のセッションでは、CDFのインタラクティブP&IDを活用した計装系統別リスク評価の効率化、Canvasを用いた運転監視・生産量の見える化・緊急トラブルの情報共有をはじめとする現場での具体的なユースケースをご紹介頂いた他、今後さらに活用の場を拡大していくためのデータ整備の方針についてご共有を頂きました。

2つ目のセッションは、JFEスチール 理事 DX戦略本部 DX企画部長である廣山 和敏さんにご登壇いただきました。JFEスチール様は、製鉄所全体の操業最適化と品質管理の効率化するインテリジェント製鉄所の実現に向けた取り組みとして現実の製造プロセスにおけるセンサーデータや操業データを収集し、それらを製造プロセスの仮想モデルを使ってリアルタイム状態の把握、将来状態の予測を行い、その結果を現実の製造プロセスにリアルタイムにフィードバックするサイバーフィジカルシステム(CPS)の構築を段階的に進めています。廣山様のセッションでは製鉄所特有の複雑かつ膨大な製造プロセスデータをリアルタイムに紐づけるデータ統合基盤としてCDFをご採用いただいた経緯と、従来スクラッチ(個別開発)で実施していた製品・プロセス・品質(欠陥・材質等)の多工程データをCDFのデータモデルを用いてどのように紐づけているかをお話頂きました。

3つ目は、コスモ石油 工務部 保全戦略グループ長 吉井 清英さんのモデレーションのもと、「Change management 〜社内でCDF普及活動と巻き込み〜」というテーマでパネルディスカッションを行いました。パネリストは出光興産 生産技術センター システム高度化技術室 先進システム開発グループリーダーの秋山 成樹さんと久保 華子さん、日本触媒 姫路製造所 DX推進本部 姫路DX推進部 主任部員の角田 久雄さん、高瀬 駿さん、コスモ石油 工務部 保全戦略グループ久保田 真実さんで、パネリストの皆様は、各社内でのCDF活用を普及させるためのお取り組みを推進されており、CDF導入にあたってご苦労をされたことや、どのようにその課題を解決したかをはじめ、現在実感している効果やプロジェクトを成功させるために実行した施策についてお話し頂きました。


懇親会にも多くの方がご参加くださり、会話がはずむ活気あふれる会となりました。今後も、ユーザー企業様同士の情報交換の場として、Cogniteユーザー会を定期的に開催する予定です。お忙しい中、ユーザー会にご参加いただきました皆様、ありがとうございました!