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デジタルツインとは|産業のイノベーションを推進するツール

IoTの普及で注目されるデジタルツインが産業のメンテナンス効率化や生産性向上、
サステイナビリティやビジネスモデルの変革を実現する

目次

 

デジタルツインとは?


ビジネスのデジタルトランスフォーメーションが活発になり、AIやセンシング技術、IoT(Internet of Things)の普及が進む中で、重要な役割を担うのがデジタルツインです。
デジタルツインとは、現実空間の工場や製造設備、製品、オペレーションをデジタル空間に再現し、リアルタイムに現実とデジタルを連携したシステムを意味します。デジタルツインは様々なモノやコトをデジタル上に可視化でき、プロセスの最適化や事前予測を実現したり、様々なユースケースで注目されています。

ここでポイントになることは、現実世界ではそれぞれの環境・情報にコンテキストがあり、互いに関係しています。例えば工場のデジタルツインを作る場合、装置の位置関係や、装置同士のつながり、関連するセンサーデータやイベントデータなど、現実世界をデジタル上に再現するためには考慮するべき項目が数多くあるのです。そしてその環境や情報は刻々と変化しているのです。

工場のデジタルツインと言うと、日々の生活にあまり関係ない概念のように聞こえますが、実は、この「デジタルツイン」は私たちの日々の生活にも関係しています。例えば、飲食店や美容院などを調べる時にグーグルマップを使用して、お店の位置や、周辺情報を確認したことはありませんか。これも、現実世界の道路やお店の情報がグーグルマップというデジタル上に再現されたデジタルツインです。さらに、グーグルマップを使って地図上を歩く機能もあります。これもまた、デジタル上に再現された道路、建物のデジタルツインです。

 

船のデジタルツイン

 

デジタルツインは産業のイノベーションを推進するツール


デジタルツインは、産業のイノベーションを推進する上で強力なツールの1つとして注目されています。デジタルツインの概念は、一般的になりつつありますが、技術の進歩により、特に製造業や電力、石油ガス産業などにおいて、その可能性は広がり続けています。デジタルツインは、ユーザーが現場で直面する課題を解決しながら変化してきました。例えば、石油・ガスのエネルギー分野では、状態基準保全 (CBM : 状態を把握して最適な時期に補修を行うメンテナンス手法) や予防保全を実現する上で、装置や設備機器の過去から現在までの状態情報をデジタルで表現する必要性が高まっています。(状態情報の例: 装置に取り付けられた過去とリアルタイム両方のデータセンサーデータやP&ID図等の設計図、各種3Dデータやイベントデータ等)

ガートナー社は、「2023年までに、複合エネルギー企業のオーナーオペレーターの33%が独自のデジタルツインを作成し、2018年の5%未満から増加する」と予測するとともに、「OEMの量産型産業用と商業用資産の少なくとも50%が、サプライヤー製品のセンサーデータを独自の複合デジタルツインに直接統合し、現在の10%未満から増加する」と予測しています。同レポートで、ガートナー社は、「デジタル化により、産業界の企業は、デジタルツインの統合をすすめ、さらには、自社の競争力向上のために、組み込み型のデジタルツインを相互統合することに意欲的になるだろう」と指摘しています。

産業でのデジタルツイン活用が今後もますます拡大すると予想されますが、デジタルツインへの期待は使う人(ユーザー)によって様々です。

 

IoTの普及で注目されるデジタルツイン


現実のモノ・コトをデジタル空間に複製することで、高度なシミュレーションや検証・分析がデジタル空間で可能になるということが、デジタルツインの⼤きな価値ですが、CAE(Computer Aided Engineering)やDMU(Digital Mock-Up)など、デジタル空間でシミュレーションを⾏う概念⾃体は従来から存在しています。
デジタルツインがこれらの従来のシミュレーションと⼤きく異なる点は、IoTにより取得したデータを活⽤することです。デジタルツインにIoTデータを結び付けることで、リアルタイムの高度なシミュレーションや、リモートメンテナンス、生産の最適化・効率化などを実現することができるのです。

デジタルツインへの期待はユーザーによって様々


デジタルツインはユーザーの使用目的に沿って構築しなくてはなりません。このブログではサポートエンジニア・生産エンジニア・電気技術者のそれぞれの観点からデジタルツインへの期待を考えてみたいと思います。

  • フィールドエンジニア:フィールドエンジニアの仕事は、現場の特定の装置や設備機器のメンテナンス業務を行うことです。そのため、フィールドエンジニアは、デジタルツインを用いて、主要な装置や作業指示書にある資産や保全オブジェクトの位置を3Dモデルから特定できるようにしたいと考えます。グーグルマップでカフェを探すように、デジタルツインを用いてメンテナンス業務の対象となる装置を特定し、関連する情報をスピーディに確認することがゴールです。
  • 生産エンジニア:生産エンジニアは、主に生産の最適化を担当しています。石油精製の化学プラントで働く生産エンジニアは石油の流れについて知りたいと思っています。生産エンジニアは、工場内のすべてのバルブを見る必要はなく、フィールドエンジニアが求めるような個々のバルブを見つけるための3Dモデルも必要ありません。むしろ、センサーデータとイベントデータをデジタルツイン上で活用したいと考えています。
  • 電気技術者:電気技術者は重要な機器に、十分で安定した電力が供給されているかどうかを知りたいと思っており、設備システムの構造は彼らにとって重要ですが、それは電気の流れに関連するものです。つまりデジタルツイン上で電気の流れに関する情報を把握することがゴールです。

このようにデジタルツインはユーザーや使用用途によって構造が大きく変わる可能性があるため、闇雲に作るのではなく、解決したい課題(ユースケース)をしっかりと考えた上で構築していくことが求められます。

では、デジタルツインでどのようなこと、ユースケースが考えられるのでしょか。

デジタルツインの活用例


デジタルツインは様々な分野で活用されており、また、活用が期待されています。ここでは幾つか例をご紹介したいと思います。

データに基づいたメンテナンス

デジタルツイン上に装置や装置に関連するIoTデータを結びつけることで、データに基づいたメンテナンスを実現することができます。例えば、過去から現在までのセンサーの時系列データやイベントデータを結び付けておくことで、装置の故障を事前に予測する、つまり予測メンテナンスを実現することができます。

資産(装置や生産設備)の最適化

製造業やエネルギーなど産業現場には膨大な数の装置やツールが存在することが一般的です。デジタルツインを用いることで、装置の使用に関する分析ができることに加えて、デジタル上でのシミュレーションによって装置の使用最適化を実現することができます。言い換えると、生産プロセスの変更・改善や、新しい試みのテストをデジタル上で行うことができ、最適な生産方法を発見するのに役立ちます。

デジタルワーカー

デジタルツインが現場の作業員の働き方を大きく変えます。フィールドエンジニアのニーズにも述べたように、作業現場の装置の位置をデジタルツインを用いることで瞬時に検索・誘導することにより、作業員はより効率的に働くことができるようになります。それ以外にも、デジタルツインを用いて、グーグルマップで外国の風景を確認できるように、現場のリモートメインテナンスを実現することもできます。

持続可能性

データに基づいたメンテナンスやアセットの最適化、デジタルワーカーを通じ、産業の持続可能性を様々な面からサポートすることができます。例えば、アセットの最適化を通じてCO2削減を実現することも可能です。また、新型コロナウィルスがビジネスに与える影響や日本での労働人口減少が大きな社会問題になっていますが、デジタルワーカーを実現し、より効率的な産業を実現することで持続的なビジネスを実現できるのです。

ビジネスモデルの変革

デジタルツインはビジネスモデルの変革を実現する可能性があります。例えば、工場に今までは製品を出荷し、定期的なメンテナンスをサービスとして提供していたOEMの会社が、その製品に出荷後も状態を把握できるデジタルツインを用いることで、状態基準保全に基づいたアフターサービスを実現することができます。実際にFramoというOEMの会社がビジネスモデルの変革を実現しています。

 

様々な分野での活用が期待されているデジタルツインですが、運用・制御への活用が特に進んでいます。Cogniteはこれをオペレーショナルデジタルツインと呼んでいます。

オペレーショナルデジタルツインとは?


オペレーショナルデジタルツインとは運用・制御のためのデジタルツインであり、従来のデジタルツインに加えて、物理的な装置や資産の集合体に関連する過去とリアルタイム両方のデータタイプやデータセットを、単一プラットフォームに集約したものです。

ぜひオペレーショナルデジタルツインに関するホワイトペーパーを読んで、デジタルツインを構築する上での必要なことや事例について理解を深めてください。
オペレーショナルデジタルツイン

 

デジタルツインを使った弊社のお客様事例


では、実際にデジタルツインを活用して成果を出しているお客様事例をご紹介します。

横河電機が製造業のプラントメンテナンスを効率化

横河電機は甲府にある工場内のデータと3Dモデルを組み合わせたデジタルツインアプリケーションを活用して、作業員が工場内の装置を瞬時に見つけるための可視化ツールを導入し、メンテナンス業務の効率化を実現しました。注目すべき点は、甲府工場の写真400枚ほどからフォトグラメトリー技術を使用して、わずか30分ほどで3Dモデルを作成したことです。テクノロジーを上手に使えば、デジタルツインを迅速に実現することが可能です。

 

デジタルツインのシミュレーションを活用して、Aker BPがCO2を
年間10万トン削減


Aker BPが保有する油田で、蒸気タービンを設置した場合の影響をデジタルツインを用いて検証することで、効率的にプロジェクトを推進・実現しています。

また、Aker BPではボストンダイナミクス社の犬型ロボットを用いた様々な実証実験を開始しています。ロボットを使用することで、デジタルツインを常に最新の状態に保つことが期待されており、海上プラントの運用をより安全で、効率的、そして、より持続可能なものにする方法を探っています。

 

最後に


高度なデジタルトランスフォーメーションを実現する上で、デジタルツインは大きな可能性を秘めています。お客様事例で一部ご紹介したように、すでに弊社のお客様はデジタルツインを活用して成果を上げています。
御社でのデジタルツインの活用の可能性について私たちと探索してみませんか?

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https://www.cognite.com/ja-jp/contact-us

合わせてオペレーショナルデジタルツインのホワイトペーパーもご活用くださいオペレーショナルデジタルツイン