2026年4月16日、ストリングスホテル名古屋で「Cogniteユーザー会 @名古屋」を開催しました。株式会社トクヤマの森 圭史氏による司会のもと、中部エリアを中心とした石油・化学業界から100名以上のCogniteユーザーが集い、Cognite Data Fusion (CDF) の具体的な活用事例の共有や、最新プロダクトアップデートの紹介が行われ活発な情報交換の場となりました。
東ソー株式会社からは、生産技術部の向井さんとIT統括部の高木さんが登壇し、CDF採用の背景と導入プロジェクトの軌跡について発表しました。同社は2025年6月のキックオフからわずか半年で、南陽・四日市の主要2拠点への導入を手掛けました。また、本社と現場、さらにはベテランと若手を巻き込んだ部門横断のハイブリッドDXチームを発足させたことも大きなポイントです。現場が「自分たちのツール」として主体性を持って取り組める体制を整えたことで、導入直後から現場主導のユースケースが次々と生まれるなど、スムーズな現場浸透を実現しています。

続くコスモ石油株式会社のセッションでは、四日市製油所 設備保全課の川嶋 健吾さんと工務部 保全戦略グループの福田 美唯さんにより、CDF活用事例が紹介されました。コスモ石油では、3つの製油所のデータをCDFで連携し、状態監視を1箇所に集約して遠隔で保全支援を行う「RCoE (Reliability Center of Excellence)」を運用しています。この仕組みとIoTセンサーの活用により、事故を未然に防ぐ「ファインセーブ」が23件に達するなど、生産影響リスクの回避に貢献した事例が共有されました。また、所内全部署を対象としたブースツアーの開催など、CDFを現場に定着させるための活動が示されました。

最後のセッションでは、出光興産株式会社 生産技術センターの佐藤俊太朗さんより、Cogniteが提供する産業向けAI開発プラットフォーム「Cognite Atlas AI™」を用いた最新の導入状況が共有されました。同社では、整理・連携されたデータを基盤に、前回のユーザー会で紹介された「TSUKUMO」や「KUDAN」に加え、装置稼動実績の分析を行う「YAMABIKO」や、ヒヤリハットデータの可視化を担う「HARAEDO」といった新たなAIエージェントを構築し、社内への展開を進めています。
発表の中で、実際に生産技術センターと一緒にAI活用を進めている徳山事業所の花田さん、石村さんよりビデオメッセージが寄せられました。世代交代により現場力の低下が課題となる中、若手社員が膨大な技術資料や過去の事例を探し出す手間が大きな負担となっていた中、「TSUKUMO」の導入によって情報検索の工数が約7割削減されたといいます。膨大な過去の知財をAIが即座に要約・提示する仕組みは、ベテランを含む全社員の判断を支え、技術継承と安全操業を両立させる新たな形として示されました。




セッション終了後の懇親会にも多くの方が参加され、終始活気ある情報交換が行われました。今後も、ユーザー企業様同士が知見を共有できる場として、ユーザー会を定期的に開催していく予定です。会場まで足を運んでいただいた皆様、誠にありがとうございました!

