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現場の自動点検をフィールドロボットで実現 - 北欧の事例を紹介

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 日本では少子高齢化の影響によって労働者人口が減少しています。その結果、熟練技術者は退職を迎え、技能承継はできないまま限られた人数の新しい技術者で既存設備の運用を続けなければならない状況になっています。また、既存の設備も老朽化を迎えており、抜本的な改善は難しくなっています。

このような背景から、まずは日々の現場での点検作業を自動的に行うことができないか?ということが検討されています。また、実現方法の一つとして屋外で活用されることを想定されたフィールドロボットの活用も検討されています。

※フィールドロボット:狭義には屋外環境で稼働しているロボット、広義には屋外、もしくは、屋内外で活動する遠隔操作機械
本記事ではドローンや自律四足歩行ロボットを含めてフィールドロボットと記載しております。
(参考:「フィールドロボットの現状と課題」5.1.1. 市場(5)フィールドロボット)

本記事では、上記のような検討をされている方へ向けて、自動点検をフィールドロボットを活用して実施しようとしている北欧の企業の事例を紹介します。

 

自動点検が検討される理由


製造現場の自動点検が検討されるようになった背景を改めて見てみましょう。主に2点あると考えられます。

 

少子高齢化による熟練技術者の退職と労働者人口の減小

みなさんがご存知のように、人手不足はあらゆる企業の抱える課題となっています。昨今、熟練技術者が相次いで退職をする年齢になっていますが、少子高齢化に伴い、彼らの労働力・技術力を若い技術者で補うことは難しくなっています。

ご覧のように、今後も右肩下がりで労働者人口は減り続け、この状況は変わらないために人材の採用という選択肢以外の対策を検討する必要があります。

Japanese-population-and-woalkload-is-decreasing
(出典:みずほ総合研究所「少子高齢化で労働力人口は4割減」図表2)

 

危険作業による影響を懸念

技術者の作業について、その危険性を極力下げなければならないというのも自動点検が検討されている背景の一つです。製造現場で一度事故が発生してしまうと、人命への影響といった人的損害のみならず、設備への物的損害や生産の停止、その後の復旧にかかる費用といった数多くの損害が発生します。

また、事故による企業イメージへの影響も大きく、採用難の原因となるなど、間接的な影響も少なくありません。

そのため、極力事故を発生させないようにする方法が検討されており、現在人手にて行われている高所などの危険な場所での検査などを代替させる方法が検討されています。

 

フィールドロボットを自動点検に用いるメリットは?


では、上記のような背景を踏まえて、なぜ解決策としてフィールドロボットが検討されるようになったのでしょうか?その理由は大きく3つあります。

 

フィールドロボットの高機能でリアルタイムデータを取得

フィールドロボットによる点検作業の代替は、以前から検討されておりましたが、フィールドロボットの性能などの観点から実現できずにいました。しかし、テクノロジーの発展により、フィールドロボットが点検作業の代替ができるようになっています。

一例として、フィールドロボットの中から、自律型の四足歩行ロボットを例に見てみましょう。このようなロボットはカメラ、匂いや音、温度といったセンサーを搭載可能で、その情報をリアルタイムでデータ基盤にアップロードすることも可能になりました。

また、位置情報などを兼ね備えた点群データなどと組み合わせて用いることで、災害時の被害を想定したり、工事現場の測量などを簡略化したりといった活用もシミュレーションへの活用となります。

Auto-Inspection-Field-Robot

(イメージ図:自律型の四足歩行ロボットと画像認識でアナログメーターの数値を取得)

そのため、人手による記録よりも瞬時にデータの記録・活用が可能となります。

また、3Dデータに活用可能な点群データやパノラマ画像の撮影を行い、定期的な3Dデータの更新にも活用可能です。

そのデータをAIやデジタルツインへ活用することで、より現場の高度な分析や予測が実施できると考えられています。

デジタルツインに興味のある方はこちら:デジタルツインとは何ができる? - 活用方法と製造業の事例を紹介

 

必要に応じて遠隔から操作が可能

現場は都市部だけでなく山中など遠隔地にあることも少なくありません。そのような場所に貴重な技術者を常駐させておくことは難しく、必要な場合にのみ技術者を派遣したいというニーズがあります。また、昨今の環境対策への意識の強まりから、移動時に発生するGHG(温室効果ガス)に対しても企業は排出量の削減を求められています。

このような背景から、遠隔の現場の点検・監視業務に関してはフィールドロボットを活用して実施する。技術者はそのデータを確認し、アラートなどが上がった際にのみ技術者が実際に現場へ訪れるということができないかと考えられています。

フィールドロボットは遠隔から操作が可能なため、上記のようなニーズにも答えることができます。

 

技術者にとって危険な業務をフィールドロボットで代替

 自動点検へフィールドロボットを活用したいと考える最も大きな理由かもしれません。それは、技術者にとって危険な業務をフィールドロボットで代替させることが可能になるためです。

例えば、昨今洋上風力発電の入札結果が話題となりましたが、風力発電設備の点検を人手で行った場合、ロープを使って高所の検査をするということもあります。

しかし、フィールドロボットの1種類であるドローンを活用すれば、点検作業についてはドローンによって取得した画像を確認することで代替可能となります。また、上記に記載した通り、画像データで機械学習のモデルを使った判定も可能となります。

 

フィールドロボットの自動点検への活用事例


では、フィールドロボットは自動点検にどのように活用されているのでしょうか?ここでは、北欧の石油業界の企業でのフィールドロボット活用例を紹介します。

 

石油企業のオフショア設備でのフィールドロボット活用例

北欧の石油企業Aker BPはオフショアのFPSO(浮体式海洋石油・ガス生産貯蔵積出設備)において自律型の四足歩行ロボットを活用し、設備データの取得に活用しています。具体的に取得しているデータは設備機器の最新の画像、センサーデータなどです。
また、操作については遠隔で行われており、陸上の拠点からあらかじめ定義された自動点検の実行操作を行っています。

ロボットで取得した計器の情報や液漏れなどの周辺のリスク情報を保全計画アプリに連携し、拠点の技術者はロボットで取得したデータをもとに、今後の保守計画などを行っています。
また、今後は遠隔監視を利用することで、技術者の派遣を減らし、移動による温室効果ガス排出を削減することも期待しています。

 

フィールドロボット活用において検討すべき点は?


では、ここまではフィールドロボットのメリットや活用事例を紹介してきましたが、フィールドロボットを製造現場の自動点検で活用する際に検討すべき点はないのでしょうか?

フィールドロボットが規制に対応するために防爆仕様でなければならないといったハードウェアの面に加えて、システム面においてCogniteでは主に2点懸念すべき事項があると考えています。

 

複数のフィールドロボットを共通管理する

自動点検の作業を行いたい対象に応じて、フィールドロボットを使い分けていく必要があります。その際には、メーカーなどが異なると管理・運用方法が異なるため、場合によっては複数の運用システムを構築していく必要が発生し、運用のコストが嵩んでいく可能性があります。

そのため、複数のロボットを同時に共通管理できるような仕組みが導入できないか検討する必要があります。

 

取得したデータがサイロ化することを防ぐ

せっかくフィールドロボットを活用した自動点検によってデータを取得できるようになっても、それらが分断されていては効果を最大限活用することはできません。ロボットから取得したデータは、既存システムなどと共に活用していかなければならないのです。

そのため、フィールドロボット活用のためにシステムを構築する際には、他のシステムとデータ連携して活用できる仕組みを構築しなければなりません。

データのサイロ化の問題点について知りたい方はこちら:データのサイロ化とは、何が悪いの? - 製造業の事例と解決策を紹介

 

フィールドロボットとCognite製品を連携した自動点検を実現するメリット


では、最後にCognite製品とフィールドロボットを連携して活用するとどのようなメリットがあるのかを紹介します。

 

複数のフィールドロボットを共通して管理できる

CogniteはInRobotというアプリケーションを提供しています。このアプリケーションは複数のフィールドロボットにアクセスが可能で、フィールドロボットを共通管理するために提供されています。

さらに、自動点検の作業指示やスケジューリングを作成し、指示を遠隔から出したり、撮影したデータや動画をアプリケーション上から確認できたりすることができます。

InRobotのデモをご覧になりたい方はこちらからご覧ください:InRobotのデモ

 

データ基盤の機能でサイロ化を防ぐ事ができる

Cogniteのデータ基盤製品であるCognite Data Fusionという製品を提供しています。Cognite Data Fusionは個別のシステム内に存在しているデータ間の関連性を付与するコンテキスト化という機能を保有し、データのサイロ化を解消することが可能です。

Cognite Data Fusionと先述のInRobotを組み合わせて活用することで、フィールドロボットによる自動点検で取得したデータをサイロ化させることなく、社内の他システムのデータと連携し、遠隔監視の実現やAIの活用につなげるといったことが可能となります。

コンテキスト化に興味のある方はこちら:データの統合で欠かせない「コンテキスト化」とは?活用例も紹介!

 

自動点検のためにフィールドロボットを活用


ここまで自動点検が求められる背景と、その実現方法としていかにフィールドロボットが有効かを事例を踏まえて解説してきました。フィールドロボットは自動点検の実現には欠かすことができず、取得したデータも個別で管理せず、他のデータと連携して活用すれば自動点検以上の効果をもたらす可能性があります。

そのため、Cogniteはフィールドロボットを共通管理して、取得したデータを活用するための製品群を提供しています。下記のホワイトペーパーでは、その他想定されるフィールドロボットの活用方法も記載しておりますのでぜひご覧ください。

JP-Robot-WhitePaper-Cover

 

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