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今こそ製造現場のデータの壁を取り払いましょう

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現代の製造業においてもテクノロジーによって可能性を現実のものにとすることができます。データレイクに保存されているデータの90%が社内の誰にも利用されていないとも言われています。これはメーカーが十分にデータを収集していないからではありません。データのコンテキストが欠けているのです。データレイクは一般的にはなってきましたが、製造業ではまだまだデータの活用の余地が残っているのです。

 

製造業の持つデータの価値をさらに引き出す

データレイクは製造業のデジタル化において中心的な役割を果たします。しかし、データレイクには未変換の生のデータだけが保存されていて、このデータを効果的に扱える人は社内には限られているというのが現実でしょう。これは、行きたい場所はあっても地図や手段がないようなもので、ほとんどの人にとって使い物にならないということと同じです。

では、データレイクとは別にどのような物が必要なのでしょうか?

それは新たなデータ基盤です。製造業はデータと人との間の、使える人が限られているというギャップを埋めるために、データを保存するだけでなく、人がわかるように関連付けし、データを活用したいと思う誰もが必要なデータを自分で入手し、活用できる新たなデータ基盤を必要とするでしょう。

北欧のメーカーAarbakkeはそのような取り組みをおこなっている1社です。 「強力なデータがあれば、業務プロセスを改善し、二酸化炭素排出量を削減するためにさまざまなことができます。データによって追跡、分析し、二酸化炭素がどこから排出されているのかを確認し、削減のための行動を起こすことができるのです。」と同社のCTOであるRolf Thu氏は語ります。

「最大のメリットの一つは素早く改善のアイデアをソリューションとして開発できることです。少数のチームでも膨大な量のデータを扱うことができるようになりました。ツールやデータ作成が非常に優れているので、驚くような成果をあげています。早く安く開発することでROIの点でもメリットがあります。」とも同氏は語ります。

どのようにデータに意味をもたせたのか?

Aarbakke社は機械の運用データと作業指示を追跡する別々のシステム間の壁を新たなデータ基盤によって取り払い、切削工具の使用状況の分析と最適化を支援することに成功しました。このソリューションにより、同社は工具の部品を60%減らし、切削工具の効率を10%向上できました。また、22,000を超える切削工具を監視することもできました。

その他にも、Aarbakke社はCNC工作機械のアラームのダッシュボードを作成、計画外の停止を削減し、機械の寿命を延ばすことに活用しました。結果、サービスコストを20~30%削減し、ダウンタイムや機器の故障を削減できました。

Aarbakke社の事例のように、データを有用なものとして更に活用するために重要な最初のステップは、社内に保有するデータを関連付けすることです。関連付けることで誰もがデータにアクセス可能になり、組織内の誰もがデータと業務にデータを活用できるようになります。施設内の設備には、複数のデータソースやシステムにわたるプロセス変数、作業指示書、文書、検査データがあり、これらすべてがデータレイクには確かに保存されているかもしれません。

しかし、そのデータをコンテキスト化によって関連づけることで、様々なデータソースとデータタイプの間に意味のある関係性を構築でき、組織内のすべての人にリアルタイムのこれまで専門家しか利用できなかったデータ提供を提供し、データに誰もがアクセスできるようになるのです。また、これによって新規のアプリケーション開発や既存のものの改善プロジェクトで必要だったデータの正規化作業などが短縮でき、迅速に開発・拡張が行えるようになります。

コンテキストを持つデータは問題点を明らかにし、改善に導きます。どのツールを最適化できる可能性が高いか、どのようにすればアセットの利用率を高められるか洞察を得られるようになります。

信頼のおけるデータとそれに基づいたリアルタイムの意思決定

今日、メーカーはデータと分析をもとに意思決定を行っています。データをより大規模に活用するにはデータの信頼性と一貫性がより一層重要となります。

データを信用できなければ、そのデータには意味がありません。データを信頼できるものにするには、使用する時系列データなどが良好な状態でなければなりません。分散したさまざまなソースのデータを1カ所に集めることで、データを管理・制御できるようになります。詳細な時系列データにアクセスできれば、データの品質を簡単に検証し、特定のユースケースに基づいて要件を修正することもできます。データの品質を検証しないと、不正確なデータに対応することになります。適切なソリューションを導入すればデータクリーニングを自動化し、時間を大幅に節約することができます。最も重要なのは意思決定のための正確なデータを入手することです。

データレイク単体ではビジネス上にもたらす価値は限られています。さらなる価値を提供するには、データがコンテキスト化され、誰もがアクセス可能で、信頼できるものである必要があります。データの価値を認識することで、業務をより効率的かつスマートにし、さらには持続可能にするための基盤が整うことでしょう。

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