Cognite CEO: もし2020年が重厚長大産業を永久に変えてしまったのなら、2021年には何が待ち構えているのだろうか。 (Clone)

いよいよ2021年が始動しましたが、2020年のデジタル変革の弾みを継続させるために、新年の今、特に重要な3つの優先課題を紹介します。

いよいよ2021年が始動しましたが、2020年のデジタル変革の弾みを継続させるために、新年の今、特に重要な3つの優先課題を紹介します。
新型コロナウイルス感染症の影響から来る必要性によって、去年はデジタルの世界で成果を出すことができました。しかし、今年は緊急事態だからという消極的な理由ではなく、もっと積極的に重厚長大型の事業を再定義するチャンスがあると思います。私たちは今までデータの将来性に目を向けてきましたが、これからはそれを活用していく時代です。

口で言うのは簡単です。一番わかりやすいのは、馴染みのあるもの、特に世界的危機の影響に立ち戻ることです。しかし、私は業界のリーダーたちに2021年の優先事項を熟考することをお勧めします。
エネルギー、製造およびユーティリティの分野において今年は重要な年であり、今現在、再投資を開始するのにとても良い位置に付けています。そこで、次の3つの優先課題を取り入れてみてください。

優先課題1:DataOpsを組織内に組み込む

意思決定の通知、業務の変革、持続可能性の増大など、データの能力に気づく企業が増えています。その刷新は「データ重視の企業を支えるツール、プロセス、組織構築を提供する」ために存在するデータの専門家(例:データ科学者、分析家、設計士など)チームを主に構成するDataOpsという新たな規律の火付け役となりました。DataOpsチームは社内外を問わずデータを求める顧客にデータを提供し、そのデータをより企業に役立つものにする責務があります。

今日、重厚長大産業の中で、抽出されるべきデータが大量にあります。主な課題の1つは、システムサイロ化されたデータを民主化し、それをみなが応用できるようにすることです。DataOpsがあれば、組織はビジネスバリューを作り出すためにデータを活性化することができます。例えばエネルギー部門においては、そのデータを応用してさらに広範囲まで遠隔でのオペレーションが可能に、製造業においてはスマートストレージを、ユーティリティ分野においてはよりスマートグリッドを構築することができます。

DataOpsを取り入れるデータ管理戦略をひとたび採用すれば、組織のデータの真の価値が現れるでしょう。また、組織全体への強いシグナルとなり、データを大規模に収集、共有、運用することが、企業のより大きな価値を実現する鍵になるでしょう。

優先課題2:シチズンデータサイセンティストを形成する

自身を、データを扱うデータサイエンティストと想定することは誤りです。デジタルの世界が成熟に到達するためには、業界の全員が多種多様なデータを使って自ら革新できるようにならなければなりません。これは、まさに企業の世界に初めてコンピュータが導入された時と同じです。それまで社員は、タイプライタを巧みに使い、報告書を作成し、社内便を利用して完璧に業務をこなしていました。そこへ巨大なコンピュータ機器が導入されましたが、一般社員にとっては高度すぎるものと捉えられていました。そのため、専門家のみが操作するものだったのです。機器はどんどん小型化し、オペレーティングシステムはますます使いやすくなり、コンピュータ機器は、我々の仕事や生活のあらゆる場面で利用されるようになりました。

私たちは、産業データに関して、上記と同じ道をたどっていると考えられます。

科学技術の目的とは複雑さを減らすことであり、我々が「データ」について語れるようになっていくように、データが「人間」について語ることは同様に重要なことなのです。その道の専門家が、データを理解、解釈あるいは操作できるような方法で、我々はデータを提示する必要があります。それはまるでプライベートの時間に、スマートウォッチをSpotifyにつなぐように…。それは、プログラミングの技術があるからではなく、技術提供者が複雑さを減らし、シンプルなビジュアルインターフェースを通して私たちが操作できるようにしてくれているからなのです。本業界は、ユーザーに同じことをするべきです。例えば、データをビジュアル化するためのシンプルなダッシュボードの展開、そのデータ利用のための既存のツールの活用、また、アプリ開発を加速するためのローコードプラットフォームなどを指します。もしわれわれが、本業界のすべての機器、すべてのデスクにこのデータを届け、データに関わる全ての人向けに使いやすくすることができれば、紙の時代からパソコンへ移行したときのように画期的な時代がくる可能性も秘めています。

優先課題3:さらに持続可能な未来をデータで確保する

共有価値という考え方からすると、企業は、「社会的および環境的配慮を戦略に組み込めば、競争力を得ることができる」と言えます。つまり、資本主義は持続可能性との競合ではなく、むしろこの2つが手を取り合って刷新と成長のための種となることができるのです。

この考え方は何十年も前から存在しており、企業にますます浸透しつつありますが、ユーティリティ、エネルギー、製造の各分野で、この考えが実を結んだ場面をまだ見たことがありません。これらの業界で、有益性と持続可能性は永遠に続く綱引きであり、勝敗がつかないもの同士のようであることは周知の事実です。しかし、業界関係者や財政からのプレッシャーが高まり、両者が勝利するのではないか、つまり利益と効率、成長と持続可能性の両方を得られるのではないかと期待されています。そして、データが広くまた効率的に展開されたら、共有価値のビジョンはが現実化されるのは、この二分しているとされる有益性と持続可能性が両立したときでしょう。

ここ数年、ユーティリティ、製造およびエネルギー分野において、データ使用の件数が非常に多いです。データは、エネルギー会社における保守点検の刷新を行い、修理の頻度と使用停止の数を減少させたことにより、全体的に無駄を削減させました。また、データはエネルギーの漏れを特定し、業務上より効率的なエネルギー使用の手段を見つけたことにより、全体的な炭素排出量を削減させました。また、再生可能エネルギーへ転換していく中で、データは強力な風力タービンが地元の野生生物に与える影響を最小限に食い止めました。また、特に代替可能な形のエネルギーがミックスされている点において、電力やユーティリティ分野において重要な資産ともなっています。グリッドもバランスを維持し、停電を回避するためによりスマートかつ機動的でなければなりません。製造分野においても、ロボット工学により業務の大変革が起きており、運営費の削減や業務の効率化に貢献しています。

炭素排出量の削減、無駄の排除、環境への影響の減少、人々の安全の確保など、今日の投資家が環境への期待を寄せているのは言うまでもありません。データをうまく展開し、産業のためにわれわれが貢献できるようになったときにはじめて、こういった期待が現実のものになるのです。また、利益の犠牲の上に実現化するわけでもありません。実はその逆なのです。今こそ、データの共有価値を発掘し、2021年の優先課題を設定しながら、業界全体にすでに展開しているデジタルの波を礎に前進する時なのです

John Markus

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